歴史オタクだった中学・高校時代。
光栄の歴史RPゲーム「信長の野望 戦国群雄伝」から戦国時代にはまり、
ついには歴史雑誌に投稿までするようになった青春時代。
書いた文章が初めて活字となったあの気持ちは生涯忘れることはないと思う。
その後、小山ゆうの漫画「お~い!竜馬」で幕末にも興味の対象が広がり、今では日本史全般が好きになった。
小学校高学年の誕生日プレゼントとして、
父がファミコンソフト(信長の野望)を買ってくれなかったら、歴史好きにはなっていなかったと思う。
家族で行った池袋のビッグカメラ。
発売したばかりの「信長の野望 戦国群雄伝」は人気のソフトで、
お店にはゲーム内のBGMのCDがついている、その分高額なファミコンソフト+CDのセットしか残っていなかった。
父「CDも欲しいのか?」
僕「CDはいらない…」
馬鹿正直に答えた僕に父は言った。
父「なら、高いし、もったいないからまた今度な。」
「また今度」という言葉ほど信用できないものはない。
ただ、ファミコンソフトだけでも小学生の誕生日プレゼントとしては高額なのに、
さして欲しくもないCDがセットになった、当時の価格で八千円近くした値段を思うと
小学生の自分には父の言葉に従うしか選択肢がなかった。
家族は帰宅のため、池袋駅に向かう。
気持ちが晴れない。あきらめきれない。
泣きたくなってくる。ブツブツブツブツ…。
その後は、駅まで一切話さなかった。
池袋駅にもうすぐ着こうかというとき、見かねた母が助け舟を出してくれた。
「そんなに欲しいなら、買ってもらえばいいじゃない。」
父にもそう言ってくれた。
今きた道を引き返し、お金を握りしめ、一路ビックカメラへ。
歴史オタク人生が幕を開けた。
セットでついてきたCDは、自分の中で不朽の名盤となった。
【雑誌に投稿して掲載された文章】
新人物往来社「歴史読本」(平成7年12月号:「西郷隆盛と勝海舟」)
新説・異説 私はこう考える 「戦国最強の武将は誰か」
秋田書店「歴史と旅」(平成8年6月号:「豪勇 武蔵武士団」)
読者レポート「甲斐路にたどる武田信玄の残影」
歴研「月刊 歴史研究」(平成6年7月号・第398号:「特集 古武道の世界」)
「悲運の名将 武田勝頼」
歴研「月刊 歴史研究」(平成7年8月号・第411号:「特集 小牧長久手合戦の謎」)
「人物像 斎藤義竜」