話題のベストセラー「君たちはどう生きるか」
古典的な名著だと書かれていますが、存在を全く知りませんでした。
ただ、古典的名著と言われる由縁、今になって再び注目される理由は読めばわかると思います。子供にはもちろん、大人にもお勧めできる一冊です。
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「肝心なことは、、世間の目よりも何よりも、君自身がまず、人間の立派さがどこにあるか、それを本当に君の魂で知ることだ。そうして、心底から、立派な人間になりたいという気持ちを起こすことだ。いいことはいいことだし、悪いことは悪いことだとし、一つ一つ判断をしてゆくときにも、また、君がいいと判断したことをやってゆくときにも、君の胸からわき出てくるいきいきとした感情に貫かれていなくてはならない」
「人間が人間同志、お互いに、好意をつくし、それを喜びとしているほどに美しいことは、ほかにありはしない。そして、それが本当に人間らしい人間関係だと、コペル君、君はそう思わないかしら。」
「自分が消費するものよりも、もっと多くのものを生産して世の中に送り出している人と、何も生産しないで、ただ消費ばかりしている人間と、どっちが立派な人間か、どっちが大切な人間か、-こう尋ねて見たら、それは問題にならないじゃあないか。生み出してくれる人がいなかったら、それを味わったり、楽しんだりして消費することは出来やしない。生み出す働きこそ、人間を人間らしくしてくれるものだ。これは、何も、食物とか衣服とかいう品物ばかりのことではない。学問の世界だって、芸術の世界だって、生み出していく人は、それを受け取る人々より、はるかに肝心な人なんだ。だから、君は生産する人と消費する人という、区別の一点を、今後、決して見落とさないようにしてゆきたまえ。この点から見てゆくと、大きな顔をして自動車の中にそりかえり、すばらしい邸宅に住んでいる人々の中に、案外にもまるで値打ちのない人間の多いことがわかるに違いない。また、普通世間から見くだされている人々の中に、どうして、頭をさげなければならない人の多いことにも、気が付いてくるに違いない。」
「僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。だから誤りを犯すこともある。しかしー僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。だから、誤りから立ち直ることもできるのだ。そして、コペル君、君のいう「人間分子」の運動が、ほかの物質の分子の運動と異なるところも、また、この点にあるのだよ」
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子供には漫画からがお勧め!漫画といってもおじさんのノートの大事な部分は文章で表示されているので、エッセンスはそのまま!
原著「君たちはどう生きるのか」